髪の主成分は90%以上がケラチンというタンパク質でできています。そのケラチンは18種類のアミノ酸から成ります。それぞれのアミノ酸には様々な役割がありお互いに作用し合って存在しています。
アミノ酸名 | 含有量(%)(人毛ケラチン) | 表皮の場合 |
シスチン | 17.2 | 3.3 |
グルタミン酸 | 13.8 | 12.9 |
ロイシン※ | 6.5 | 8.7 |
アルギニン | 9.1 | 9.2 |
セリン | 6.9 | 17.3 |
スレオニン※(トレオニン) | 7.6 | 3.6 |
アスパラギン酸 | 4.9 | 7.6 |
プロリン | 6.7 | 3.4 |
グリシン | 4.1 | 6.3 |
バリン※ | 5.6 | 4.4 |
アラニン | 2.8 | - |
フェニルアラニン※ | 2.5 | 2.9 |
イソロイシン※ | 4.8 | 7.1 |
チロシン | 2.4 | 3.6 |
リジン※ | 2.5 | 5.4 |
ヒスチジン※(レスチジン) | 0.9 | 1.3 |
メチオニン※ | 0.9 | 1.9 |
トリプトファン※ | 0.8 | 1.2 |
毛髪ケラチンのなかで含有量が一番多いアミノ酸。ケラチン繊維を結びつける役割を担っており、含有量が髪の強さを左右するといっても過言ではありません。
他のアミノ酸の合成を手助けします。アラニン、アスパラギン酸、セリンの合成には必要不可欠。
体内では合成出来ないので食品から摂取しなければならない必須アミノ酸。化粧品等でも保湿系のものに多く配合されていることから水分保持、ハリコシアップに一役買っています。
体内でグルタミン酸から生成されるアミノ酸。しかしながら体内での生成能力は十分とはいえず不足分を食品から摂取する必要のある準必須アミノ酸。栄養分を毛母細胞に供給する役割があります。毛髪保護成分としてパーマ液やヘアケア剤などにも配合されてます。
必須アミノ酸のスレオニン(トレオニン)があれば、体内で合成できるアミノ酸。シスチン生成には必要不可欠。保湿効果が高く、毛髪に柔軟性や弾力性を与える。
必須アミノ酸。コラーゲンの材料にもなっています。保湿剤として化粧品に配合されることもあることから保湿に重要な役割を担っていると思われます。またPCA亜鉛と結びつき髪のハリを出します。必須アミノ酸のなかでは一番最後に発見されています。
アスパラガスの汁から発見されたことでこの名がついたアミノ酸。保湿や成長促進、細胞賦活作用(細胞の活性化を促す作用)があります。
コラーゲンには不可欠なアミノ酸。また髪内部の繊維質強化に役立ちます。グルタミン酸がら生合成されます。
最も簡単な構造の非必アミノ酸。コラーゲンをつくる原料として不可欠。生体内でセリンなどから生合成される。CMC(細胞膜複合体)を柔軟化し髪をやわらかくする働きがあります。
必須アミノ酸で生体系保湿成分。成長に大きく関わるアミノ酸です。
肌や髪をアルカリに傾かないようにする働きがあり、角質層のバリア機能を高めます。
必須アミノ酸。保湿に役立つだけでなくメラニン色素の元になるアミノ酸。
必須アミノ酸。ラメラ構造の水分保持力を高めるのに一役買っています。成長には欠かせないアミノ酸です。
メラニンの原料と成るアミノ酸。チロシンが不足すると色素細胞がメラニンを作り出す事ができずに白髪になってしまうと言われています。
親水性の必須アミノ酸。コラーゲン生成や毛母細胞の修復や毛髪強化に役立っています。
アルカリ性の必須アミノ酸。毛髪の強化に役立っています。毛先が傷みやすいのはヒスチジンやリジンの含有量が少なくなってしまうためと言われています。
必須アミノ酸。不足すると薄毛になりやすいと言われています。含有量は1%弱ですが毛髪の発毛促進に不可欠。
必須アミノ酸。メチオニン同様含有量は少ないものの髪にハリを出すなど、重要な多くの役割を担っています。