就職活動などで一時的に黒く染める事を「黒染め」といいますが、黒染めの認知度は高いながらも染めた後のデメリットに関しては非常に認知度が低いのが現状です。これから黒染めしようとお考えの方に是非読んで頂きたいページです。
■カラーチェンジやトーンアップは出来ない。
黒染めした後に明るくしたくても通常のカラーリングでは明るくなりません。通常のアルカリカラーはメラニン色素を脱色し色味が入ります。メラニンは脱色出来ても黒染めの色素は脱色出来ません。素人考えで「ちょっと褪色して明るくなってきたから大丈夫だろう。」と思ってセルフカラーで明るくなるカラーをしても黒染めの残留色素は脱色出来ずに色味だけが重なり、より深い色味になることがあります。自分で処理するのはやめましょう。またサロンでカラーするにしても少なくとも半年は間隔をあけましょう。
■質感の低下(ツヤが鈍くなり手触りがごわつく)
通常のカラーリングよりツヤ感が損なわれます。手触りもごわつく、シャキシャキする等の弊害があります。この質感低下はダメージというより金属性の染料によるものと思われます。トリートメントやコンディショナー、洗い流さないトリートメント等で質感向上に努めましょう。
■パーマがキレイにかからない
これも金属性の染料による影響でパーマの還元剤が金属と反応して毛髪への作用を邪魔します。かかってもムラがあったり、カールに弾力がなかったりとあまり良い結果は得られません。
事例1:黒染め後数日程度でトーアップを試みるも明るくならず、放置タイムを必要以上にとりハイダメージになる。
事例2:黒染め後2〜3ヶ月経って全体にカラー剤を塗布。新生部の根元だけがトーンアップし既染部はさらに黒くなる。
事例3:ブリーチなら大丈夫と全体に塗布。根元は金髪に既染部はまだらにトーンアップ。
事例4:ブリーチをして緑っぽくなってしまった。
上記のような状態になってからサロンにご来店頂いても手遅れの場合があり、ご希望には添えません。色むら等は低いトーンでしかカバー出来ません。
黒染めは後戻り出来ない施術とお考え下さい。ご相談頂ければ褪色しやすい色のご提案も出来ます。アルカリカラーだけでなく、酸性カラーや香草カラーもございます。どの程度暗くしなければならないのか等、今後の事もふまえて美容師に相談してください。